バルキーノジャパンの理念

木製バルキーノの理由

バルキーノジャパン製造のバルキーノは、艇の材質を杉や桧などの木製とし、塗料も水性のものを利用しています。金具はステンレスと鉄を用い、バラストなどにも鉛は使用しないようにしています。
プラスチックや発泡スチロール、鉛を使えばもっと美しいものが簡単に、大量に作れるのでしょうが、節穴のあるような木材も、航行に影響が無い限り廃棄せず、敢えて製品化しています。
このようにしている理由は、もし何らかの理由で艇を喪失した場合に、環境に与える影響を最小限にとどめたいと願うからです。釣りをして仕掛けを引っかけて切ってしまえば、長大な化繊のラインや鉛、プラスチックなどを海に捨ててしまうことになります。バルキーノもまた同様です。
現在のバルキーノは環境への配慮をしているものの、ラインは化繊ですので、喪失すれば大きな海のゴミとなります。

ゴミを拾いましょう

海洋を深刻に汚染するプラスチックの問題がクローズアップされています。海鳥や海獣が誤飲したり、巻き付いて死んだりする報道が、世界中から発信されています。漂うプラスチックが劣化して粉状になったマイクロプラスチックの汚染が深刻なことも、最近明らかになってきました。
バルキーノと海に行ったら、できれば帰りにいくつか、プラスチックゴミを拾って帰るようにしませんか。バルキーノ、ライン、糸巻きの総重量は約3キロ。この総重量を目標に、海に行くたびに少しずつでもプラスチックゴミを拾えば、もしいつかバルキーノを喪失してしまうことがあったとしても、バルキーノの艇長としては海洋環境をきれいにする貢献をしたことになります。
「バルキーノを航行させるたびに海がきれいになる」
艇長様方のご協力を願ってやみません。

バルキーノプロジェクト

世界各国には、海洋を汚染するプラスチック類を回収するための様々な試行錯誤がなされています。汚染に胸を痛めた少年少女が、プラスチックゴミの回収装置を自力で作ったニュースなども報じられています。
バルキーノジャパンでは、沿岸の広範囲を航行できるバルキーノの能力を活用し、海洋のプラスチックを回収する実験に取り組んでいます。現在のところ、バルキーノやバルキーノのラインに取り付けたネットで浮遊するプラスチックゴミを回収する方法を開発しています。
ネットの材質や網目の大きさなどに更に改良の余地があり、今後も研究を続けていこうと思っています。

2019年03月18日